静岡県静岡市駿河区曲金(まがりかね)の曲金北遺跡(まがりかねきたいせき)は、奈良時代から平安時代前半(8世紀初め頃~10世紀初め頃)の古代東海道です。


平成6年(1994年)、JR東静岡駅南口の県立複合文化施設グランシップ建設に伴う発掘調査を実施。

長さ約350mにわたって、両側に側溝が整備された直線道路が見つかりました。

曲金北遺跡
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 探訪は自己責任で!!

奈良時代 豪族が建てた氏寺または駿河国分寺跡
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江戸時代の東海道 さわたりの手児(てご)万葉歌碑
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平安時代 清少納言の『枕草子』に登場する歌枕
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古代東海道 曲金北遺跡の地図
静岡県静岡市駿河区曲金

アクセス
・東名高速道路 静岡ICの北東
・JR東海道本線 東静岡駅の南口~グランシップ北側周辺

古代東海道
 静岡平野を一直線に横切って、古代の東海道が建設されていました。
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赤線が古代東海道です。
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発掘調査の様子(案内板より)
 路面中央が高く、雨水が側溝へ流れるようになっていました。
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グランシップと古代東海道
 グランシップ芝生広場横の約100mの区間は、地下1.5mに埋め戻して保存。
カラーブロックの部分が古代東海道の路面、両側の植栽が側溝をあらわしています。
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奈良時代 木簡(レプリカ)
「常陸國鹿嶋郡」「黒万呂五□」(□は不明)「戸主大生秋万呂五丈」と墨書された木簡が出土。
これらは、古代東海道を通って都へ運ばれた物品の荷札です。
今も昔も東海道は、物流の大動脈であることが分かります。
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参考文献
・『古代との対話 -土に埋もれていた静岡県の歴史-』静岡県埋蔵文化財調査研究所 2004年7月17日