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加計学園問題をめぐる安倍政権幹部の発言に関し、忖度なのか愚かさゆえなのか微妙だが、メディアの報道が、おかしいので、ここに、あえて書く次第だ。

【「京都もありうる」と「放っておくと京都なども続く」では話が全く違う】
山本幸三地方創生相は、獣医学部新設に関し獣医師会に対し

A 「私からは京都もあり得るという旨述べた」と言っている(7.20日)。

加計(今治)ありきではなく、京都産業大(京都)もあると言っているという弁明だ。ところが、この後、判明したのは山本幸三地方創生相の発言は、正確には

B 「放っておくと京都なども続く」

というものだった。加計学園も京産大もあるという趣旨の発言ではなく、獣医師会に対し、加計を早く認めなさい、さもないと(あんたらの嫌がる)加計&京産大の2つになるぞと、脅したわけである。
AとBでは、天文学的に違うと思うが、NHK、読売、日経等の安倍政権寄りメディアは、Bを報道しない。

また朝日など反安倍政権的メディアにしても、この違い、その重大性を何ら強調しない。
私は、数年前になるが「感動する力」といったテーマで書いた覚えがある。このAとBの違いは、まさにそういう類のことである。
山本地方創生相の邪悪なごまかしに国民は気付かなければならないのである。

【「言っていない」→「言わなかったと思う」】
前川喜平前文部科学事務次官と昨年9月に面会し、「総理は自分の口からは言えないから、私が代わって言う」と述べたとされる和泉洋人首相補佐官は、7.24日の閉会中審査の質疑で

A 「こんな極端な話をすれば記憶に残っている。そういった記憶はまったく持っていない。したがって言っていない」
と強く否定。

という報道が多くのメディアでされた。これだと例の「記憶にない」ではなく、完全否定ととれる。

しかし、この後があるのだ。
民進党の大串博志氏が「言わなかったのか、言った記憶がないのか」と確認したのに対し、和泉氏は

B 「記録が残っていないので、私の記憶に従って答えるしかないわけだが、言わなかったと思う」
と、一気にトーンダウン、弱弱しい否定に転じたのである。

ちなみに和泉補佐官という方は、これまで前川前文科事務次官との面会自体を「記録が残っておらず、確認できない」としていたのだが、この日の質疑では一転「当時のことを思い起こした」御仁である。痴呆老人を装っていて、急にシャキッとされても困るというものである。
前記の話と同じで、こちらも政権寄りメディアはAのみ報じ、Bには一切触れない。

シャーロック・ホームズは言っている。
「ささいな点こそが、最も重要である」(というのが、私の前からの意見です。)(「花婿失踪事件」)

7月25日 20時50分記

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