2017年09月19日
「奇面館の殺人」を読んで
「奇面館の殺人」、綾辻行人著(講談社文庫刊)を読みました。
台風一過の晴天で、寒かったのにまた窓全開の暖かさが戻ってきました。1年中暖かかったら良いのに。
電子書籍で読みました。
上下2巻です。
東京とは思えない奥多摩の奥地に建つ奇面館を舞台にした、館シリーズ9作目のミステリー小説です。
たくさんの仮面を飾っている奇面館が、季節外れの吹雪で雪に閉ざされた日、電話をすべて壊されて音信不通になります。そして屋敷の主人が首チョンパに ちなみに主人の指10本が切断され、キッチンのミキサーでデロンデロンに
3日間かぶり続けると未来を見せてくれる、という不思議な仮面を巡る事件なのですが、この仮面はほとんどストーリーには絡まず終了しました。うん、まあ綾辻さんの作品だからね。
1993年のまだ携帯電話があまり普及していなかった時代を舞台にしています。20年前を舞台として設定するのは、携帯電話の無い時代を知らない世代が増えてきた現在、そろそろ限界が来るのではないでしょうか。とはいえ、とても真っ当なミステリー小説で館シリーズとしては上位に入る作品だと思います。