September 23, 2017

自転車への認識と環境の変化

いつの間にか、秋の陽気に変わってきました。


暑さ寒さも彼岸までとは、よく言ったもので、毎年この時期になると暑さがおさまり、秋の気配がしてきます。西日本はまだ暑いようですが、関東などは気温がかなり下がっています。さて、そんな時期ですが、最近の自転車関連のニュースをピックアップしておきたいと思います。


<スポーツバイクユーザー500人に調査> 自転車の故障トラブル、原因の7割は「メンテナンス不足」2人に1人がメンテナンスをしていないことが判明

[一般社団法人自転車協会] 〜故障トラブルはヒヤリ・ハット経験を増加させることも明らかに〜

メンテナンス一般社団法人 自転車協会(所在地:東京都品川区、理事長:渡辺 恵次)は全国のスポーツバイクユーザー*を対象に、スポーツバイクの点検や整備に関する意識調査を実施いたしました。調査はスポーツバイクを保有する全国20~59歳の男女を対象に行われ、計500名の回答を得ました。このたびはその調査結果をご報告いたします。
*スポーツバイクユーザー:ロードバイク、クロスバイク、マウンテンバイク、小径車・折りたたみ車を保有・利用しているユーザー

【TOPICS】
■メンテナンス不足による故障トラブル経験者は約7割にも及ぶ。
 にもかかわらず、2人に1人はメンテナンスをほとんど・全くしないことが判明。
(調査結果1.参照)

■ギアやチェーンの故障など技術的な故障トラブルが原因で、ヒヤリ・ハットを感じた経験者は2人に1人。
 さらに、故障トラブルがある人はない人に比べ、ヒヤリ・ハット経験率は2倍近くも高いことがわかった。
 (調査結果2.参照)

■ユーザーの8割はメンテナンスの必要性を感じており、
 故障トラブル経験者の9割近くが、より専門的な知識を持つ店員がいる店舗でのメンテナンスを希望。
 (調査結果3.参照)

※調査対象:全国の20〜59歳の男女/スポーツバイクユーザー/男女・年代で均等に割付/サンプル数:500

メンテナンスメンテナンス

【調査結果1.】
故障トラブルの原因の7割は「メンテナンス不足」。
にもかかわらず、2人に1人はメンテナンスを「ほとんど・全くしない」ことが判明
「スポーツバイクの運転中、メンテナンス不足が原因で故障トラブルを経験したことはありますか。」という問いに対し、約7割もの人が「はい」と回答。さらに、「メンテナンスをどのくらいの頻度で行いますか。」という問いに対し、店舗でのメンテナンスを年1回以上*している人は45.4%と半数を切りました。つまり、多くのユーザーがメンテナンスが少ないことにより、故障トラブルを経験しています。
*年1回以上:自転車協会が推奨している、スポーツバイク専門店でのメンテナンス頻度

メンテナンスメンテナンス

【調査結果2.】
自転車の故障トラブルが原因で、ヒヤリ・ハット経験をした人は2人に1人
タイヤのパンクやギアの故障などの技術的トラブルの経験が「ある」人のヒヤリ・ハット経験率は、約50%(2人に1人)という結果に。(故障トラブル:タイヤのパンク、チェーントラブル、ブレーキトラブル、車体からの異音など) さらに、故障トラブルの経験が「ない」人に比べて、ヒヤリ・ハット経験の割合が2倍近くも高いということが分かりました。つまり、メンテナンス不足によるトラブル経験がある人ほど、運転中の事故にあう可能性も高いと言えます。

メンテナンスメンテナンス

【調査結果3.】
ユーザーの約8割はメンテナンスの必要性を実感
故障トラブル経験者の約9割が、専門度の高い店員がいる店舗でのメンテナンスを希望
「スポーツバイクのメンテナンスについて必要性を感じていますか?」という問いに対し、メンテナンスの必要性を感じている人は79.6%もいることが分かりました。故障トラブルを経験した人のうち約9割が、より専門知識が豊富な店員(*SBAA PLUS認定者)に点検してほしいと思っていることも明らかになりました。

【10月より全国で「自転車も車検!キャンペーン」を実施】
メンテナンスの大切さを伝えるために、10月よりキャンペーンを実施いたします。スポーツバイクの専門知識を持つSBAA PLUS認定者のいる店舗で参加できます。実施店舗、キャンペーンの詳細は、公式サイトにて公開いたします。詳細はキャンペーン開始日までお待ちください。 (2017/09/21 時事通信)


興味深い調査結果が報じられています。スポーツバイクに乗る人であっても、意外にメンテナンスをしている人が少ないことが明らかになっています。これは、最近始めた初心者が多いというだけではないでしょう。メンテナンスの重要性は認識していながら、していない人も少なくないということだと思われます。

自転車をいじるのが好きで、暇があればメンテナンスしているという人がいる一方で、走るのは好きだけど、メンテナンスは面倒で、ついついサボってしまうという人がいるのは間違いないでしょう。ただ、その割合が意外に多いことが判明したという感じでしょうか。

私も面倒に感じる気持ちは、よくわかります。しかし、メンテナンス不足によってトラブルが起こることがあります。それが重大な結果につながりかねないわけで、面倒であっても行うべきだと感じています。ふだんは、簡単なメンテナンスでいいと思いますし、やれば違います。

淡路島1周空気圧をチェックして、必要に応じて加圧するだけでも、より面倒なパンクという場面に遭遇する頻度が確実に減ります。こまめに注油するだけでも、チェーン回りのトラブルは減ります。何より快適に走行できるでしょう。より面倒な状況を避けるためにも、メンテをするほうが合理的です。

メンテナンスを怠るのも、より面倒なことになるのも自分ですから、自己責任ではありますが、トラブルだけでなく、気持ちよく走れるのも重要な点だと思います。その差を感じると、定期的にメンテナンスするようになる人も多いのではないかと思います。

空気圧不足、注油不足だけでも、乗り心地は確実に悪くなります。残念なのは、メンテナンスをしていないばかりに、徐々に乗り心地が悪くなり、気づかないうちに、だんだんと楽しさを感じないことにつながり、自転車から縁遠くなってしまう人がいることです。

メンテナンスに必要な知識や技術の不足を感じている人も多いのかも知れません。いずれにせよ、メンテナンスの必要性を感じている人は多く、プロにメンテナンスしてほしいという人もこれだけ多いわけですから、自転車の販売店は、このニーズを逃す手はないと思います。

街の自転車屋さんは減り続けていますが、メンテナンス・サービスで収益を安定させる方向性があってもいいのではないでしょうか。誰でも気軽にメンテを頼める環境が出来れば、ユーザー、自転車屋さん双方にとってメリットがあるでしょう。行き届いたメンテナンスの後の快適さを多くの人が実感できるようになるといいと思います。


自転車盗もうとするとアラーム ダミーも入れた社会実験

無断で動かすとアラームが鳴る自転車を駐輪場に紛れ込ませ、自転車泥棒に心理的なプレッシャーを与えて犯罪を抑止しようとする社会実験が13日、兵庫県尼崎市で始まった。今後3カ月で効果や市民の反応を見極め、導入を検討する。

自転車泥棒実験エリアは、自転車盗の被害が今年1〜6月の半年間に57件あった阪急武庫之荘駅周辺▽同じ時期に45件あったJR尼崎駅周辺▽市役所周辺の3カ所。

市によると、振動を感知すると警報を発する市販のアラーム装置を付けた自転車を6台用意。うち3台を駐輪場などに並ぶ自転車の列に紛れ込ませておく。

残り3台は「自転車を盗もうとするとアラームが鳴ります」という警告文を付け、それぞれのエリア内の目立つ場所に展示する。これにより、「あたかも全ての駐輪自転車にアラームが装備されているのと同等の心理的効果を与える」(市生活安全課)としている。

この日は、実験エリア内のファストフード店前で、職員らが見本の自転車を使ってアラームが鳴り響く様子を実演し、社会実験の開始を宣言した。市は今回の試みを、「アラーム」と「ダミー」を組み合わせて「アラーミー社会実験」と命名している。(2017年9月19日 朝日新聞)


欧米などでは、おとりの自転車を使って、窃盗犯を逮捕するような警察もあります。それに比べれば、警告文までつけて、少々生ぬるいような気もします。果たして、どれほどの効果が期待出来るのか、疑問も感じます。少なくとも、高価なスポーツバイクを換金目当てに狙うような窃盗犯に対しては無意味でしょう。

ただ、自転車盗件数の多くを占めるとされている、ママチャリを勝手に拝借し、使って乗り捨てるような犯人には、意味があるのかも知れません。無施錠で駐輪するような人も多いので、犯行が強く咎められる行為だと思っていない人も少なくないと聞きます。

商業施設などの出入り口に置かれた傘立てから、他人の傘を勝手に拝借するのを、ほとんど犯罪だと思っていない人がいるという話があります。同じように、無施錠、あるいは簡単に盗めるような自転車を勝手に乗り去るのも、たいした犯罪だと考えていない人も少なくないようです。

そのような犯行を減らす効果は見込める可能性はあります。ただ、アラームを鳴らして思いとどまらせるだけではなく、盗んだ場合は、監視カメラなども使って、実際に逮捕するくらいの措置があってもいいと思います。そのほうが抑止、将来的な犯罪減少にもつながるのではないでしょうか。


大阪府が自転車事故ワースト1返上策 専用ゾーン拡大、左側通行徹底キャンペーンも

自転車が走る道を車や歩行者と区分して自転車事故を減らそうと、自転車専用の通行ゾーン「自転車通行空間」の整備が全国で進んでいる。中でも自転車事故の発生が全国最多の大阪府では、ここ3年で4倍以上になった。大阪府警では「事故防止につながる」と今後も自治体と連携しながら整備に力を入れる方針だが、大阪人の「ルール違反」を起因とした事故リスクへの対応にも迫られている。

自転車通行空間は、車道上で自転車以外の通行を規制する「自転車専用通行帯」▽柵や縁石などで車道や歩道と分離した専用道「自転車道」▽法的規制はないが、車道上に自転車の走行エリアを示す「自転車専用レーン」―の3種類。

国土交通省と警察庁が整備に関するガイドラインを示した平成24年11月から全国で増加。国交省によると28年度末現在、全国で約1700kmが整備されている。それ以前の正確な統計はないが、担当者は「ここ数年で全国的に整備が進んだ」と手応えを語る。

中でも近年増えているのが、車道の一部をカラー化するなどした自転車専用レーン。自転車が車道や歩道にはみ出すことを防げるほか、車やバイクが自転車の走行エリアを認識することで事故を抑制する効果も期待できる。法的規制もないため、自治体などが自主的に整備できる上、予算も比較的抑えられることから、総延長は約1120kmで全体の3分の2を占める。

人身事故が3年連続最多

左側通行徹底大阪府警によると、府内の自転車通行空間28は年度末までに3種類合わせて約k72mが整備され、このうち自転車専用レーンは約55km。年末に専用レーンは約3.7kmに過ぎなかったが、その後の3年間で急ピッチで整備が進んだ。

府内の自転車関連の人身事故は、26年から3年連続で全国最多。今年も7月末時点で6240件発生し、全国ワースト1位となっている。自転車事故による負傷者数も25年から4年連続で全国最多だ。

自転車側のルール違反やマナー違反に起因するものも多く、特に、自転車の信号無視による死傷者数は、25年から4年連続で全国最多。ほかに、一時停止や通行禁止などの規制を守らないことによる事故も散見され、担当者は「自転車がルールやマナーを守るだけで減らせる事故も多い」と話す。

府警は、こうした状況を脱却しようと、道路を管理する自治体と連携し、自転車専用レーンの整備を促進してきた。今年も複数の自治体で新たに整備が計画されているという。

新たな事故リスクも

一方、自転車通行空間の整備が進むにつれ、新たな事故リスクも生じている。3種類のうち、自転車専用通行帯と自転車専用レーンは車道の一部のため、自転車は左側通行が原則だ。ただ、府警によると、左右に関係なく通行できると勘違いし、右側を走ってしまう府民も多いという。幅が狭い専用レーンなどで正面から自転車が向かってくると、衝突や接触を避けようと車道や歩道に飛び出すこともあり、事故につながる可能性がある。

府警ではこうした「ルール違反」を改善しようと、9月から自転車の左側通行徹底を呼びかけるキャンペーンを開始。さらに11月にかけて自転車で右側通行する府民に意識調査を行い、新たな対応策を検討する。担当者は「左側通行の原則を守ってもらうことが第一。事故を防ぐためにも、正しい認識で自転車に乗ってほしい」と話している。(2017/09/18 産経新聞)


大阪で4倍になったと言っても、まだ数十キロに過ぎないわけで、とても専用空間の整備が進んだ状態とは言えません。ただ、ここへ来て、大阪も含め、ようやく車道への自転車レーン設置が正しい形であると認識されるようになってきたのは、前進と言えるでしょう。

つい数年前までは、東京都などの担当者が歩道上への整備を公然と宣言し、国などとの方針の齟齬をきたしていたことを思えば、評価できる方向になってきました。ただ、欧米などと比べて、まだまだ圧倒的に少なく、大幅に不足しているのは間違いありません。さらに、もっと大量に整備を進めていく必要があります。

この微々たる程度で、「自転車通行空間の整備が進むにつれ...」とあるのは、認識違いも甚だしく、苦笑せざるを得ませんが、ここへきて、左側通行しない利用者による事故が懸念されるようになっているようです。「大阪人の『ルール違反』を起因とした事故リスク」とも指摘しています。

自転車の街たしかに、大阪のおばちゃんは強引だとか、大阪人はマナーが悪いなどと指摘する人もいます。しかし、これは大阪に限った話ではないでしょう。左側通行が守られないのは、そもそも長年、自転車を歩道通行させてきてしまったことに起因しています。

つまり、自転車でも歩道を通るため、歩きの延長のような感覚で乗るのが普通になってしまいました。歩行の際に、左側の歩道を通るなど、方向を意識する人はいません。自転車に乗っても、同じように方向を気にせず走行し、どこでも横断したり、どこでも進入するようになってしまったわけです。

原付バイクは、免許もあるので条件は違いますが、最初から方向を意識して乗ります。車道を右側走行する人はいません。もともとは、日本でも自転車は同じ車両の一種として、車道を左側通行するものでしたが、歩道走行させるという間違った道路行政によって、このようなルール違反が常態化してしまったわけです。

今のように、自転車レーンが一部にしかなく、多くの人が未だに歩道走行と併用している状態で、左側通行を徹底させるのは難しいと思います。自転車を全て車道走行にし、それを徹底させ、自転車が車両の一種であることを、国民全体の認識にさせなければ難しい部分があるでしょう。

現状、車道走行が危険と感じる場所が多いのも、長年の自転車の歩道通行のせいです。これを全面的に解消すべく、自転車通行空間を今とは桁違いのレベルに整備しないと、左側通行は徹底されないでしょう。そのためにも、自転車レーンの整備を一層推進することが求められると思います。


葛飾発、自転車が快適に走れる街づくり 96歳・矢崎さん、23日に区内をパレード

九十六歳の今も現役で、自転車の安全運転指導に情熱を注ぐ男性がいる。葛飾区柴又の矢崎文彦さん。「東京葛飾バイコロジー推進協議会」の会長だ。あふれんばかりの自転車愛と、自転車で養った健康な体で、メンバーの先頭を走る。十八日は敬老の日。

「特別なことは何もしていない。自転車にいつも乗っているぐらい」。張りのある声で矢崎さんが謙遜すると、緑のジャンパーを着た仲間たちは「乗っている姿は三十代」と口をそろえた。

推進協は、安全で快適に自転車に乗れる街づくりを目指し一九九七年に発足。矢崎さんは二〇〇六年から会長を務める。主な活動は、小学生や高齢者対象の交通安全講習。月一回、駅頭で放置自転車の追放も呼び掛ける。毎年九月には自転車で区内をパレードして安全利用を訴えており、今年も二十三日に行う。

96歳活動をしっかりと継続していくため、今月、推進協をNPO法人化した。矢崎さんは「起伏が少なく、自転車に乗りやすい葛飾から、東京を快適な自転車都市にしたい」と夢を語る。

戦時中の一九四二年、大学を卒業して葛飾区青戸にあった機械メーカーに就職。自転車を製造していたが、軍需工場となり兵器の部品を作った。中国に出征し、戦後は職場に戻って自転車販売などに携わった。

バイクメーカーに転職後、自転車の業界団体へ。安全な自転車づくりに取り組む傍ら、通商産業省(当時)職員や業界関係者と自転車クラブを結成してスポーツとしての魅力も発信した。自転車で京都を周遊したり、浜名湖(静岡県)を一周したりと、銀輪一色の生活を送った。

退職後、地元の「葛飾柴又寅(とら)さん記念館」で、レンタサイクルの管理を頼まれたのを機に、自転車業界での経験を街づくりに生かそうと、推進協立ち上げに携わった。

「できる限り活動していきたいね」と矢崎さん。「努力し、苦労を経験することは、人生の楽しみだと思う。自分の力で進む自転車と同じ」(2017年9月18日 東京新聞)


96歳で颯爽と自転車に乗り、安全で快適に自転車に乗れる街づくりに尽力されるとは、スゴイの一言です。「努力し、苦労を経験することは、人生の楽しみだと思う。自分の力で進む自転車と同じ」という言葉も、人生の大先輩ならではの含蓄があります。

96歳でも楽しめるのが自転車のいいところですが、自分で楽しむだけに留まらず、後進のために、自転車環境を整備する社会活動に、精を出されていることに頭が下がります。ますますお元気で、これからも活動を続けていただきたいものです。


フィギュアとサッカー自転車で淡路島1周−「ロングライド150」1862人が力走

自転車の街 茅ヶ崎を語ろう

障害超えタンデム快走 京都、2人乗り自転車など体験

大糸線のサイクリング客 自転車はトラックで

自転車でフィギュアとサッカー 滋賀、独代表ジュニアが妙技


インバウンドも含めた観光客、サイクリング客を地元へ勧誘するため、自転車を切り口に観光による振興を図る自治体は、全国各地で増えています。急増の感もありますが、各地でそれぞれ趣向をこらし、他と差別化する意図もあるのでしょう。この時期もさまざまな催しが行われているようです。


自転車ツーリズムで新協議会が発足、自治体らがテーマ別観光で、ノウハウや成功事例を地域が共有

サイクルツーリズム事業「ツール・ド・ニッポン」を主宰するウィズスポは、各地の地方自治体などと共同で「全国サイクルツーリズム連携推進協議会」を設立した。協議会の活動は、観光庁の2017年度「テーマ別観光による地方誘客事業」にも採択されている。

自転車ツーリズム協議会では、ツール・ド・ニッポンが全国18のイベントで延べ1万5000人を集めるイベント事業を行なっていることから、ツール・ド・ニッポンと連携しつつ、イベント以外の取り組みで日常的にサイクリストの呼び込みを目指す。例えば、「ガイド付きサイクリングツアーの実施」「サイクリングガイドの要請」「イベント参加者モニタリング調整」などだ。

さらに観光庁の支援のもと、「情報の核となるウェブサイトの整備」も協議会加盟各地で行なう。それぞれの事業で得られたノウハウや成功・失敗事例を加盟地域で共有し、さらなる地域活性化に繋げていく仕組みだ。現在の加盟団体は以下の通り。

▼全国サイクルツーリズム連携推進協議会 加盟団体一覧(2017年9月現在)

一般社団法人ウィズスポ(東京都)/開催イベント:*代表団体
阿見町(茨城県)/開催イベント:アーミー・ライド(仮称)
あみ観光協会(茨城県)/開催イベント:アーミー・ライド(仮称)
開成町(神奈川県)/開催イベント:あしがらロングライドaround開成
加賀市(石川県)/開催イベント:温泉ライダーin加賀温泉郷
加賀商工会議所(石川県)/開催イベント:温泉ライダーin加賀温泉郷
一般社団法人加賀市観光交流機構(石川県)/開催イベント:温泉ライダーin加賀温泉郷
加賀まれびと交流協議会(石川県)/開催イベント:温泉ライダーin加賀温泉郷
かすみがうら市(茨城県)/開催イベント:かすみがうらエンデューロ
かすみがうら市観光協会(茨城県)/開催イベント:かすみがうらエンデューロ
さくら市(栃木県)/開催イベント:温泉ライダーin喜連川温泉
銚子市(千葉県)/開催イベント:犬吠埼エンデューロ
NPO法人 銚子スポーツコミュニティー(千葉県)/開催イベント:犬吠埼エンデューロ
中井町(神奈川県)/開催イベント:里都まちなかい・キッズサイクルフェスティバル
韮崎市(山梨県)/開催イベント:戦国ヒルクライムin韮崎甘利山
山中湖村(山梨県)/開催イベント:富士山ロングライド
山ノ内町(長野県)/開催イベント:志賀高原ロングライド
由良町(和歌山県)/開催イベント:白崎エンデューロ
由良町サイクリング&ウォーキングイベント実行委員会(和歌山県)/開催イベント:白崎エンデューロ
(2017年9月21日 トラベルボイス)


これまで各地、それぞれ知恵をしぼって競う部分もありましたが、各地の自治体が連携を目指す動きも出てきました。つい、競合するライバルとして、自転車客を奪い合う形になりがちですが、他の地域と連携することで生まれるメリットは多いと思います。その意味でも、いい傾向と言えるでしょう。

ノウハウなどの共有だけでなく、連携することで、より大きなムーブメントとして、広い層にアピールし、認知され、関心を持ってもらうことにもつながるはずです。自分たちの所へ来る人だけを対象にするより、自転車客全体を増やし、その人たちが循環するような流れになることも期待出来ます。

同じ場所へ何度も再訪を促すのは容易ではありません。レースやイベントを開催しても、その時だけになってしまうのも悩みどころでしょう。ただ、自転車をスポーツとして楽しむ人が増えれば、レース以外の時に練習に来る人なども増えるでしょう。言わば、全体のパイを増やすことが、各地域の振興にもつながると思います。


折り畳み小径自転車で「輪行」のススメ、行動範囲がグッと広がる!

「輪行(りんこう)」という言葉を知っているだろうか? 自転車を電車や船、飛行機などの公共交通機関で運ぶことを言う。サイクリングをしようと思った場所まで自走しなくとも、自転車を交通機関に積んで行けるのが魅力だ。

輪行東京のJR中央線では休日になると、前輪や前後輪を外して、専用のバッグに入れてロードバイクやマウンテンバイクを電車に積んでいる人をよく見かける。行き先は青梅や奥多摩、そして高尾山、相模湖方面が多い。山に囲まれた自然いっぱいのサイクリングコースを楽しむのが目的だ。

公共の交通機関に追加料金を取られず自転車を積めるのは、非常に便利だ。しかしこの輪行という行為は車輪を外したり、大きなバッグに入れて重い自転車を持ち歩いたりと、意外に手間がかかって大変なものでもある。また車輪を外しただけでは中々コンパクトにはならず、電車で場所を確保することもままならない。

そこで最近では、折り畳み式の小径車で輪行をするというスタイルが人気だ。自転車を分解せずにものの数分で折り畳んでカバーに入れるだけ。しかもかなりコンパクト。自転車によっては慣れると折り畳んで電車に乗るまで10分とかからない。結果、頻繁に自走と輪行を切り替えることを可能にする。

この手軽さは、ストイックではなく「ゆるく楽しく色んな場所で」サイクリングをしたい方には最高に便利なものだろう。何せ疲れたらすぐに折り畳んで電車に乗ってしまえばいいのだから。疲れたら交通機関に乗る、疲れが取れたらまた自走する、これほど気軽な旅はない。

近郊の山々や海の景色を楽しみながら楽しむもよし、敢えて都心部を自転車と電車、地下鉄などを組み合わせて楽しむもよし、サイクリングの楽しみ方は無限だ。(後略 2017.9.7 ダイヤモンドオンライン)


ニュースではありませんが、ビジネス系のニュースサイトに、輪行を特集した記事が載っていました。少し前に、輪行客が増えており、マナーの悪い人、エチケットを知らない人も目立つようになり、一般の客とのトラブルも増えているという記事を取り上げました。

「大きくて邪魔だ。」「そもそも、なぜ自転車を電車に載せなくてはならないのか。」といった声も少なくないようです。それらを読むと、まだまだ、「輪行」というスタイルが、世の中に認知されていないと、あらためて知らされる感じです。

2人乗り自転車ただ、このような一般のメディアでも、自転車についてではなく、輪行について取り上げられるようになってきたわけです。このように、注目されることが増えれば、自分ではやらないにしても、認知度は高まっていくでしょう。マナー違反は問題ですが、輪行客への理解も進むと思います。

そもそも日本の場合、自転車と言えばママチャリを思い浮かべ、最寄り駅や近所のスーパーへの足としか考えていない人が大半です。最近でこそ少し理解が進んできたとは言え、スポーツとしての自転車や、ましてや輪行などというスタイルに興味のない人が日本人全体では、大多数でしょう。

それでも、近年はスポーツとしての自転車が、少しずつ理解されつつあります。また、都市での交通手段、電車などと組み合わせた移動手段としての有用性についても、輪行も含め、少しずつ目が向けられるようになってきました。今後、さらに日本人の自転車に対する認識が変わっていくことを期待したいと思います。




解散だ新党だと騒がしくなってきましたが、モリカケ問題や仕事人内閣が仕事せずに解散など疑問も噴出です。

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