各日の幕内取組内容の冒頭に書いたその日のまとめを集めました。
三日目以降は、成績上位者の名前も掲載。
◆初日◆
先場所優勝の横綱照ノ富士は、小結に復帰した錦木と対戦。右を差して左上手を取るが、相手の上手を切った際に巻き替えられ、寄り切られて初日黒星。
大関豊昇龍は、平幕に下がった宇良と対戦。よく見て両手突きにいくが、相手の素早い肩透かしに落ち、初日黒星。地元大阪出身の宇良は、大歓声を浴びる。
大関霧島は、小結阿炎の両手突きからの引きに落ち、黒星発進。1横綱2大関が敗れる波乱。
新大関琴ノ若は、熱海富士を叩き込んで初日白星。
角番大関貴景勝は、朝乃山を叩き込んで白星発進。
関脇大栄翔は、分のいい明生と対戦。いなして泳いだ相手を押し出そうとしたところを突き落とされて初日黒星。
関脇に復帰した若元春は、王鵬に攻め込まれるも、相手の引きに乗じて一気に押し出し、初日白星。
入幕2場所目の大の里は、剣翔を力強く寄り切って白星発進。
阿武咲は、玉鷲に立合い勝ちし、一気に押し出して初日白星。
新入幕の尊富士は、返り入幕の大奄美と対戦。出し投げで崩して送り出し、初日白星。
→初日・幕内取組内容へ◆二日目◆
横綱照ノ富士は、きのう大関豊昇龍を破った宇良と対戦。相手の腕を極め気味に抱えて前に出、押し倒して初日を出す。
大関豊昇龍は、きのう横綱を破った小結錦木を寄り切って初日を出す。
新大関琴ノ若は、朝乃山と対戦。相手の圧力に土俵際になり、押し出されて初黒星。
角番大関貴景勝は、小結阿炎と対戦。相手の土俵際で回り込みながらの上手投げに倒れ、初黒星。阿炎はきのうの霧島に続いて2大関撃破。
大関霧島は、過去2戦負けなしの熱海富士と対戦。下手を取った低い体勢を作るが、廻しを切られて体勢が悪くなり、叩いて呼び込み2連敗。きょうは3大関が敗れ、横綱大関陣で勝ちっぱなしが早くも消える。
大関大栄翔は、初対戦の王鵬に突き出されて連敗。
福島出身の関脇若元春は、明生を寄り倒し、東日本大震災から13年の節目の日に勝って連勝。
入幕2場所目の大の里は、学生相撲で対戦があった2学年上の豪ノ山と初対戦。力強く寄り切って連勝。
新入幕の尊富士は、日本大学の9年先輩の遠藤を寄り切って連勝。
→二日目・幕内取組内容へ◆三日目◆
横綱照ノ富士は、合い四つの朝乃山と対戦。1分近い相撲の末、力強く寄り切って連勝。朝乃山は7戦目の今回も照ノ富士に勝てず。
きのう初黒星を喫した新大関琴ノ若は、小結錦木と対戦。差し手争いの応酬から引かせ、突き出し。連敗せずに2勝目。
きのう初黒星を喫した角番大関貴景勝は、明生と対戦。相手に攻め込まれるが、土俵際の掬い投げで逆転勝ちし、連敗せずに2勝目。
初日黒星だった大関豊昇龍は、熱海富士を寄り切り、連勝で2勝目。
大関霧島は、7連勝中の相手、宇良と対戦。相手を土俵際にするも、しゃがんだ相手に体勢を崩し、そこを突き落とされ、初日から3連敗。
関脇若元春は、隆の勝に両差しになられるが、構わず押し出して初日から3連勝。
関脇大栄翔は、小結阿炎と対戦。相手の喉輪にのけぞって下がり、押し出されて白星が出ず。阿炎は初日から3連勝。
入幕2場所目の大の里は、同い年だが相撲界では7年先輩の平戸海と対戦。馬力で圧倒して寄り切り、初日から3連勝。
新入幕の尊富士は、返り入幕で鳥取城北高校学年の狼雅と対戦。すぐに上手投げで倒し、初日から3連勝。
<成績上位者>
全勝 若元春、阿炎、大の里、阿武咲、高安、尊富士(6人)
→三日目・幕内取組内容へ◆四日目◆
横綱照ノ富士は、同期入門で4歳年下の明生と対戦。両差しになった相手に寄り切られて2敗目。明生は昨年5月以来、2つめの金星獲得。
新大関琴ノ若は、隆の勝と対戦。50秒近い相撲の末、小手投げで倒して3勝目。
角番大関貴景勝は、2大関を破った宇良と対戦。よく見て突っ張り、土俵際で両差しになって逆転を許さず、寄り切って3勝目。
大関豊昇龍は、同い年同期入門の王鵬と対戦。下手投げで振ってから引き落とし、3勝目を上げる。
大関霧島は、大関経験者の朝乃山と対戦。相手の圧力に引いて外に出てしまい、初日から4連敗。
関脇若元春と小結阿炎が勝ちっぱなし同士で対戦。阿炎が素早く踏み込んでの両手突きで相手を起こし、一気に突き出して4連勝。若元春は初黒星。
まだ白星のない関脇大栄翔は、小結錦木と対戦。相手を起こして一気に突き出し、初日を出す。
入幕2場所目の大の里は、小兵の翠富士を土俵下へ吹っ飛ばして初日から4連勝。
遠藤は、返り入幕の北の若と対戦。巻き替えにいって攻め込まれるが残し、一気に寄り切って2勝目。星を五分にする。
新入幕の尊富士は、妙義龍を押し出して初日から4連勝。
<成績上位者>
全勝 阿炎、大の里、尊富士(3人)
一敗 豊昇龍、貴景勝、琴ノ若、若元春、阿武咲、高安、正代、佐田の海、湘南乃海、竜電、狼雅(11人)
→四日目・幕内取組内容へ◆五日目◆
横綱照ノ富士は、初対戦の王鵬に寄り切られ、連敗で2勝3敗と黒星先行に。王鵬は、横綱初挑戦で金星獲得。
新大関琴ノ若は、宇良の肩透かしに倒れて2敗目。宇良は3大関撃破。
角番大関貴景勝は、熱海富士に押し出されて2敗目。
まだ白星のない大関霧島は、明生を叩き込んで初日を出す。
大関豊昇龍は、朝乃山に上手を取られて攻め込まれるが、土俵際の下手投げで逆転勝ちし、4勝目。大関陣でただひとり1敗を守る。
勝ちっぱなしの阿炎は、錦木と小結同士で対戦。突き放すも前に出られず、土俵際で突き落として際どく残し、初日から5連勝。
きのう初日を出した大栄翔は、きのう初黒星を喫した若元春と関脇同士で対戦。押しを堪えた相手を突き落として連勝。若元春は連敗。
首を痛めた金峰山と、膝を痛めた剣翔がきょうから休場。大の里は不戦勝で5連勝に。
新入幕の尊富士は、東十両筆頭の時疾風を押し出し、初日から5連勝。阿炎、大の里と3人で並走。
<成績上位者>
全勝 阿炎、大の里、尊富士(3人)
一敗 豊昇龍、高安、湘南乃海、竜電(4人)
二敗 貴景勝、琴ノ若、若元春、宇良、熱海富士、平戸海、豪ノ山、阿武咲、正代、御嶽海、佐田の海、美ノ海、錦富士、狼雅(14人)
→五日目・幕内取組内容へ◆六日目◆
横綱照ノ富士は、隆の勝の寄りに力なく土俵を割って3連敗で4敗目。隆の勝は2つめの金星獲得。
新大関琴ノ若は、三役以上でただひとり勝ちっぱなしの小結阿炎と対戦。相手の突きにあてがい続け、突き落としで勝って4勝目。阿炎は初黒星を喫し、琴ノ若戦7連敗。
大関でただひとり1敗の豊昇龍は、翔猿と対戦。低い体勢の相手から廻しを取れず、両差しの相手に寄り切られて2敗目。
角番大関貴景勝は、初大関戦の平戸海との取組。力強い押しで相手に回り込ませず、4勝目を上げる。
きのう初日を出した大関霧島は、きのう横綱を破った王鵬と対戦。相手のいなしに崩れず、引き落とし。4連敗スタート後、連勝で2勝目。
3連敗スタートだった関脇大栄翔は、3大関を破った宇良と対戦。よく見て突き放し、押し出して3連勝。
関脇若元春は、小結錦木と対戦。前に出て上手を取り、寄り倒し。連敗を止めて4勝目。初日に横綱を破った錦木は、二日目から5連敗。
朝乃山は、過去2戦2勝の熱海富士と対戦。先に上手を取って攻め込むが、粘った相手に廻しを切られ、上手投げで倒され、2日連続逆転負けで4敗目。熱海富士は3連勝で4勝目。
入幕2場所目の大の里は、今場所横綱を破った明生と対戦。力強く前に出、相手の逆転の突き落としも食わずに押し出し、初日から6連勝。
新入幕の尊富士は、美ノ海になにも差せずに一気に寄り切り、6連勝。大の里と2人で先頭。
<成績上位者>
全勝 大の里、尊富士(2人)
一敗 阿炎、湘南乃海(2人)
二敗 豊昇龍、貴景勝、琴ノ若、若元春、熱海富士、豪ノ山、阿武咲、高安、御嶽海、佐田の海、竜電、錦富士(12人)
→六日目・幕内取組内容へ◆七日目◆
横綱照ノ富士は、腰の状態が悪く、きょうから休場。春場所は横綱不在に。
新大関琴ノ若は、横綱を破った明生と対戦。やや強引な小手投げで倒して5勝目。
角番大関貴景勝は、小結錦木を突き落として5勝目。初日に横綱を破った錦木は、二日目から6連敗。
大関豊昇龍は、小結阿炎に突き放させず、押し倒して5勝目。初日から5連勝だった阿炎は、連敗。
初日から4連敗後に2連勝の大関霧島は、きのう横綱を破った隆の勝と対戦。相手をいなして回り込もうとするが、押し出されて2勝5敗と苦しい星に。
関脇若元春は、対戦成績で分のいい宇良を押し出して5勝目。
3連敗スタート後3連勝の関脇大栄翔は、朝乃山と対戦。土俵際で叩くが相手が落ちる前に外に出て4敗目。西前頭筆頭の朝乃山は3勝目。
初日から勝ちっぱなしの大の里は、阿武咲と対戦。前に出たところ、掬い投げで体を入れ替えられて初黒星。
もうひとりの勝ちっぱなし、新入幕の尊富士は、湘南乃海を寄り切り、ただひとり初日から7連勝。
<成績上位者>
全勝 尊富士(1人)
一敗 大の里(1人)
二敗 豊昇龍、貴景勝、琴ノ若、若元春、阿炎、阿武咲、高安、御嶽海、佐田の海、湘南乃海、錦富士(11人)
→七日目・幕内取組内容へ◆八日目◆
新大関琴ノ若は、関脇若元春と相星で対戦。差し手にこだわらず突き放しながらどんどん前に出、押し出して6勝目。
角番大関貴景勝は、埼玉栄高の後輩 王鵬に押し勝って6勝目。
大関豊昇龍は、1横綱1大関を破った隆の勝と対戦。俵に詰まる場面もあったが残し、押し出して6勝目。
大関霧島は、動きのいい翔猿と対戦。相手が下手を持って頭をつけた体勢を作り、肩越しの上手を取ったところを寄り切られ、2勝6敗に。
関脇大栄翔は、2大関を破った熱海富士と対戦。突っ張り続け、相手の叩きを堪えて引き落とし、4勝4敗と星を五分にする。
小結阿炎は、3大関を破った宇良と対戦。立合い張る動きで相手を牽制し、押し出し。連敗を止めて6勝目。
小結錦木は、朝乃山と対戦。土俵際で両差しになるも、両上手を取った相手に寄り切られ、二日目から7連敗で後がなくなる。
新入幕の尊富士は、竜電と対戦。休まず前に出て押し出し、ただひとり中日勝ち越し。
きのう初黒星を喫した入幕2場所目の大の里は、関取最年長の玉鷲と対戦。相手の喉輪にのけぞるも下がらず、押し出し。連敗せずに7勝目を上げ、ただひとり先頭の尊富士に1差。
<成績上位者>
全勝 尊富士(1人)
一敗 大の里(1人)
二敗 豊昇龍、貴景勝、琴ノ若、阿炎、御嶽海、佐田の海、湘南乃海(7人)
→八日目・幕内取組内容へ◆九日目◆
ただひとり勝ちっぱなしの新入幕尊富士は、初の三役戦で小結阿炎と対戦。力強く押し出し、初日から9連勝。阿炎は3敗目。
ただひとり1敗の入幕2場所目 大の里は、関脇若元春と初対戦。力強い出足で相手を俵に追い詰め、そのまま寄り切って勝ち越しを決める。若元春は4敗目。
新大関琴ノ若は、関脇大栄翔と対戦。力強く前に出続け、押し出して7勝目。大栄翔は5敗目。
角番大関貴景勝は、2大関を破った翔猿と対戦。よく見て押し出し、7勝目。勝ち越しまであと1勝。
大関豊昇龍は、翠富士に素早い肩透かしで倒され、3敗に後退。
大関霧島は、小結錦木を寄り切り、連敗を止めて3勝目。初日横綱を破った錦木は、二日目から8連敗で負け越しが決まる。
宇良は、朝乃山を肩透かし気味に回り込んでから掬い投げで倒し、4勝目。三役復帰を目指す朝乃山は、4勝5敗と黒星先行に。
返り入幕の北の若は、埼玉栄高で1年先輩の琴勝峰と対戦。互いに張り手を見せる激しい相撲の末、土俵際での逆転負けで負け越しが決まる。
<成績上位者>
全勝 尊富士(1人)
一敗 大の里(1人)
二敗 貴景勝、琴ノ若、湘南乃海(3人)
三敗 豊昇龍、阿炎、豪ノ山、高安、御嶽海、佐田の海(6人)
→九日目・幕内取組内容へ◆十日目◆
ただひとり勝ちっぱなしの尊富士は、ただひとり1差の大の里とプロでは初対戦。相手の上手投げに乗じて一気に前に出、押し出しで勝利。新入幕で初日から10連勝、後続に2差をつける。
新大関琴ノ若は、ともに横綱の祖父を持ち、埼玉栄高の後輩 王鵬と対戦。先手で攻め続けて寄り切り、勝ち越しを決める。
勝てば角番脱出の大関貴景勝は、関脇大栄翔と対戦。押し勝って前に出るが、相手の土俵際での突き落としに逆転負けし、きょうの勝ち越しならず。大栄翔は星を五分にする。
きのう3敗目を喫した大関豊昇龍は、関脇若元春と対戦。立合い動いてすぐに上手を取っての投げで、7勝目を上げる。若元春は5勝5敗に。
大関霧島は、平戸海と対戦。両差しになった相手に攻められ、土俵際の上手投げに下手投げを返されて倒れ、7敗と後がなくなる。平戸海は大関戦初勝利。
初日から5連勝するも、中盤星が伸びない小結阿炎は、大関経験者の御嶽海と対戦。立合い変わって上手を求めるが、一気に前に出た相手の掬い投げに倒れて4敗目。御嶽海は7勝目を上げる。
きのう負け越しが決まった小結錦木は、宇良に足を取られ、押し出されて二日目から9連敗。
三役復帰を目指す朝乃山は、今場所金星を獲得した明生と対戦。ともに相手を俵に追い詰める熱戦の末、上手投げで勝ち、5勝5敗と星を五分にする。
翔猿が、腸炎のために休場。しかしあすから再出場するとのこと。
<成績上位者>
全勝 尊富士(1人)
一敗 なし
二敗 琴ノ若、大の里(2人)
三敗 豊昇龍、貴景勝、豪ノ山、高安、御嶽海、湘南乃海(6人)
→十日目・幕内取組内容へ◆十一日目◆
ただひとり勝ちっぱなしの新入幕 尊富士は、初の大関戦で新大関 琴ノ若と対戦。相手の押っ付けに上体が起きるが体を離して立て直し、右差しで一気に寄り切って初日から11連勝。新入幕での初日から11連勝は、64年前の大鵬と並んで1位タイの記録となる。琴ノ若は3敗に後退。
入幕2場所目の大の里は、大関貴景勝と初対戦。相手の突き放しに下がらず、引きに乗じた押しで土俵下まで吹っ飛ばし、9勝目を上げる。先頭の尊富士をただひとり2差で追う。貴景勝は、きょうの角番脱出はならず。
大関豊昇龍は、関脇大栄翔と対戦。やや消極な相撲ながら危ない場面は足腰のよさで残し、突き落としで勝って勝ち越しを決める。大栄翔は6敗目で今場所の二桁勝利はならず。
大関霧島は、関脇若元春と対戦。相手得意の左を差され、力なく俵を割り、負け越しが決まる。若元春は6勝目。
小結阿炎は、勝ち越しの懸かる湘南乃海を押し出して7勝目。
小結錦木は、隆の勝に寄り切られ、二日目から10連敗。
豪ノ山は、大関経験者の御嶽海と7勝同士で対戦。左押っ付けで一気に前に出、腹を突いて外へ出し、勝ち越しを決める。
休場明けの高安は、佐田の海を上手投げで倒して勝ち越し。
翠富士は、大関経験者の正代を肩透かしで倒して6勝目。《肩透かし》での勝利は3日連続。
きのう腸炎で休場した翔猿は1日で土俵に復帰し、明生を寄り倒して6勝目を上げる。
<成績上位者>
全勝 尊富士(1人)
一敗 なし
二敗 大の里(1人)
三敗 豊昇龍、琴ノ若、豪ノ山、高安(4人)
四敗 貴景勝、阿炎、御嶽海、湘南乃海(4人)
→十一日目・幕内取組内容へ◆十二日目◆
ただひとり勝ちっぱなしの新入幕尊富士は、同学年の大関豊昇龍と初対戦。左差しで一気に前に出るが、土俵際の小手投げで放り投げられて初黒星。新入幕連勝記録の更新はならず。豊昇龍は9勝目。
ただひとり2敗の大の里は、大関琴ノ若と対戦。右差しで前に出たところを小手投げで倒され、3敗に後退。単独先頭の尊富士は、依然後続に2差。琴ノ若は9勝目。
角番大関貴景勝は、関脇若元春と対戦。頭から当たらず受ける立合いで、上手を取られて寄り切られてきょうの角番脱出ならず。7勝してから3連敗。若元春は7勝目。
きのう負け越しが決まった大関霧島は、翠富士と1分を超える相撲の末、寄り切られて9敗目。
関脇大栄翔は、過去3戦負けなしの豪ノ山と対戦。突き放しを堪えられ、叩き込まれて7敗と後がなくなる。豪ノ山は9勝目。豊昇龍、琴ノ若、大の里と4人で先頭の尊富士を追う。
小結錦木は、熱海富士を土俵際まで攻め込むが、叩き込まれて逆転負けし、二日目から11連敗。熱海富士は7勝目。
小結阿炎は、すでに勝ち越している高安を押し出し、三役でおよそ1年半ぶりに勝ち越す。
宇良は、明生に土俵際にされるが堪え、腕を手繰って体を入れ替えて送り倒して6勝6敗と星を五分にする。今場所横綱を破った明生は、負け越しに。
<成績上位者>
全勝 なし
一敗 尊富士(1人)
二敗 なし
三敗 豊昇龍、琴ノ若、大の里、豪ノ山(4人)
四敗 阿炎、高安、湘南乃海(3人)
→十二日目・幕内取組内容へ◆十三日目◆
きのう初黒星を喫したものの依然単独先頭の新入幕尊富士。関脇若元春と対戦し、相手得意の左四つになる巻き替え、両差しで寄り切って12勝目。後続との2差を守り、110年ぶりの新入幕優勝に大きく近づく。若元春はきょうの勝ち越しならず。
先頭に2差の大関豊昇龍は、豪ノ山と相星対戦。出てくる相手を掬い投げで倒し、二桁勝利。豪ノ山は4敗に後退。
先頭に2差の新大関琴ノ若は、角番脱出を懸ける貴景勝と大関同士で対戦。突き押し得意の相手を四つ相撲に持ち込むが、上手が深く、掬い投げから送り出されて4敗に後退。7称してから3連敗していた貴景勝は、ようやく角番脱出。
すでに負け越しが決まっている大関霧島は、金峰山と対戦。相手の両手突きで土俵際になり、寄り切られて二桁負けとなる。
入幕2場所目で先頭に2差の大の里は、関脇大栄翔と対戦。叩いていなし、二桁勝利。大関豊昇龍と2人で優勝争いに残る。大栄翔は負け越しに。
小結錦木は、明生を下手投げで倒し、初日以来の白星で2勝目。
きのう勝ち越しを決めた小結阿炎は、朝乃山に突き落とされて5敗目。西前頭筆頭で三役復帰を目指す朝乃山は、勝ち越しを決める。
<成績上位者>
全勝 なし
一敗 尊富士(1人)
二敗 なし
三敗 豊昇龍、大の里(2人)
四敗 琴ノ若、豪ノ山、高安(3人)
五敗 貴景勝、阿炎、朝乃山、熱海富士、湘南乃海、錦富士(6人)
→十三日目・幕内取組内容へ◆十四日目◆
勝てば記録づくしの新入幕優勝が決まる尊富士は、大関経験者の朝乃山と対戦。しかし朝乃山に一気に寄り切られて2敗目。そして勝負後、右足を痛めて車椅子に乗り、救急車で病院に搬送されたとのこと。優勝の行方が不透明に。三役復帰を目指す西前頭筆頭の朝乃山は9勝目。
3敗の大関豊昇龍は、新大関琴ノ若と対戦。立合い上手を求めて動き、そのまま上手投げにいくが呼び込み、相手に寄り倒されて4敗に後退。優勝の可能性はなくなる。
3敗の大の里は、小結阿炎を叩き込んで11勝目。ただひとり尊富士と1差になり、優勝の可能性を持って千秋楽へ。阿炎は6敗目。
大関貴景勝が首の状態悪化と大胸筋損傷のため、休場。大関霧島は、不戦勝で4勝目。
関脇若元春は、熱海富士を寄り切って勝ち越しを決める。
既に負け越しが決まっている関脇大栄翔は、隆の勝を引き落として6勝目。
きのう2勝目を上げた小結錦木は、王鵬の小手投げに倒れて12敗目。
東前頭筆頭で三役復帰を目指す宇良は、平戸海を下手投げで倒して7敗で踏みとどまったかに見えたが、髷をつかんだ反則があったとして敗れ、負け越しが決まる。
ともに負け越しが決まっている39歳の玉鷲と23歳の北の若は、激しい突き放し合いの末、玉鷲が押し出しで勝って6勝目。
東十両筆頭で新入幕を目指す時疾風は、妙義龍の上手投げに倒れてきょうの勝ち越し決定ならず。
<成績上位者>
全勝~一敗 なし
二敗 尊富士(1人)
三敗 大の里(1人)
四敗 豊昇龍、琴ノ若、豪ノ山、高安(4人)
五敗 朝乃山、湘南乃海(2人)
→十四日目・幕内取組内容へ◆千秋楽◆
優勝争い単独先頭の尊富士は、きのう右足負傷したが、強行出場。二桁勝利を上げている豪ノ山と対戦。押し相撲の相手を組み止め、前に攻め、最後は押し倒して13勝目。110年ぶりの新入幕優勝、初土俵から10場所の史上最速幕内優勝、史上4人目の幕尻優勝など、記録づくめの優勝を果たす。また、2000年11月の琴光喜以来、殊勲、技能、敢闘の三賞すべてを獲得。
千秋楽まで優勝を争った入幕2場所目の大の里は、敢闘賞と技能賞をダブル受賞。取組では、大関豊昇龍と対戦。右差しで出たところ、土俵際の豪快な下手投げで倒され、11勝4敗で今場所を終える。大関豊昇龍も、11勝4敗に。
既に二桁負けを喫している大関霧島は、新大関の琴ノ若と対戦。50秒を超える相撲の末、上手投げにいくが、軍配は相手に。しかし「差し違え」で勝って5勝目。陸奥部屋所属 最後の土俵で白星をもぎ取った。琴ノ若は10勝4敗で新大関の場所を終える。
関脇若元春は、過去3戦勝ったことのない朝乃山と対戦。喧嘩四つの相手に左を差し勝ち、寄り切って9勝目を上げる。
既に負け越しが決まっている関脇大栄翔は、平戸海に引き落とされて9敗目。来場所、平幕に下がる星となる。
小結阿炎は、過去2戦2敗の熱海富士と対戦。相手の引きに乗じて押し出し、9勝目を上げる。
小結錦木は、首を痛めて途中休場があった金峰山と対戦。両差しで寄り切り、3勝目を上げる。
高安は、返り入幕の大奄美を寄り切って11勝4敗。大奄美は3年ぶりの幕内勝ち越しはならず。
<成績上位者>
全勝~一敗 なし
二敗 尊富士
※優勝三敗 なし
四敗 豊昇龍、大の里、高安(3人)
五敗 琴ノ若、豪ノ山(2人)
→千秋楽・幕内取組内容へ《2024年春場所取組内容・目次へ》