宇多田ヒカルの「ファントーム」を聴いてみた。
そもそもオヤジと宇多田ヒカルの出会いは、1999年のデビュー作「ファースト・ラヴ」が最初で、当時はこれ程売れるアルバムを無名の若いネーチャンが作った事実と、何故「ファースト・ラヴ」がそれ程売れるのかわからない現実に戸惑った記憶がある。
思い出すに、宇多田ヒカルってアーティストは、そこらのアイドルやジャニーズとは違い、楽曲の魅力だけで勝負しているのは誰でもわかる。だから当時のオヤジは、
「何故売れるか分からないって事は、裏を返せば若者が支持する音楽の良さが分からないジジイ って言われていると同じじゃん。これはイカン!」
と、必死で理解しようとした。そして、何度か「ファースト・ラヴ」を聴くうちに、ある時ポンと分かった。
「宇多田ヒカルって歌詞が凄いんだ。」
って事が。
彼女の楽曲はメロディーが非常に個性的なので、『歌はメロディアスであるべし!』と考えるオヤジは、まず独特なメロディーラインを意識して、必然的に歌詞まで頭が回らない。でもある時、歌詞の意味を考えながら聴くと、ぐっと深みが増し、曲の世界が広がる事に気が付いた。この経験以来、オヤジは『宇多田を聴くには歌詞を意識するべし!』と思っている。
で、やっと「ファントーム」の話になるが、相変わらずのちょっと慣れない宇多田節が炸裂する中、やはり良い詞の曲がたくさんあり、
「よく30才そこそこで、こんな歌詞が書けるものだ・・・。」
と驚嘆する。
その上、個々の曲が個性的で完成度が高く、なおかつ音が良いので、いずれも『美しい』と感じる。54才のジジイが『美しい』なんて言うと失笑されそうだが、正直このアルバムを全編聴いた印象は“美しい”の一言だった。コレ、絶対名盤だと思うのだが・・・。
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[M;宇多田ヒカル]
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