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前書き

 昨今、有名人叩きが大流行である。  誰それが何をした、何を言った、けしからん――と無数のネット民が、まるでスズメバチのように一斉に襲い掛かる。  ベッキー某のときにならって、上流国民気取りのあいつらを何とか土下座させたい。望むらくは 社会的に葬りたい。あわよくば首くくりにまで追い込みたい、と執念深く攻撃を続けるのだ。  彼らはたえずネットを巡回する。常に有名人たちの言動に目を光らせ、何か付けこむ余地はないかと、手ぐすねを引いているのだ。  だがしかし、それはただ餌食を探すばかりではない。  攻撃には、もちろん武器が必要だった。  この場合武器とは、相手を言い負かしやりこめるための理屈であり、「論法」である。  もちろん本来なら、武器は自力で組み立てるのが理想である。だが安直な大半のネット民は、代わりに借り物の武器で戦うことを選ぶのだ。   「誰それが誰かを、こう言って攻撃している」彼らが探しているのは、そんな戦の情報である。  そこで用いられている武器を――言説を点検し、これはいけると直観したら、攻撃に加勢する。  そうだ、そうだとはやし立てて、勝ち組に乗っかかることで、彼らの勝利はより容易で確実なものになっていくわけだ。  さてこの私はというと――私は平和主義者なので(もちろんこれはブラックジョークである)、自ら戦いに荷担することはない。  ただ弁舌に関してはいささか腕に覚えがあるものだから 、それをこうしてブログで発信することで、攻撃のための武器を――アイテムを準備しよう。  舌鋒鋭く論難するための鋒(ほこ)を、理論武装のための鎧を 、十字砲火のための連射銃を用意して彼らに提供しよう。  何と太っ腹なことに貸与は無料である。思う存分、好き勝手にぶっ放して、使ってもらってかまわない。  ただし言うまでもなく、使用はあくまで自己責任である。  出刃包丁の刃傷沙汰の顛末には、鍛冶職人 一切関知しない。  たとえ死人が出たとしても 、武器はあくまで用いた人間に罪があるのであって、自ら手を汚さぬ武器商人にはもとよりいささかの咎もあろうはずはないのだから。
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<コロナ都市伝説>ジェットタオル、いまだ使用禁止

ハンドドライヤーというものがある。まあ「ジェットタオル」の愛称(正確にはこれは三菱電気が商標登録した商品名)の方が有名かもしれない。  都会のちょっとこじゃれたビルのトイレには、この装置がついている。洗った後の手を差し伸べると、猛烈な熱風を...
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風俗店の詐欺商法「受話器・時計編」 

<風俗店の詐欺商法「受話器はずっと上げたまま」> たとえば午後7時の、予約(翌日分)開始の時間になるとする。  その直前に、なぜか店は固定電話の受話器を上げてしまう。  予約の電話をしようとした客の耳には、「プー、プー」という、お話し中を示...
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<幼児視点話法>自分のことを「先生」と呼ぶ先生  

よく教員が自分で自分のことを「先生」と言うことがある。「課題が終わったら、先生のところに提出するように」みたいな言い回しである。   この語法について、ある中学生の保護者がクレームをつけたそうだ。「〇〇先生」というのは本来敬称で、呼ばれた人...
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「思い出」はいまや心に宿らず。ただメモリーカードの中に。 

かつてテレビで東日本大震災の、被災者の声を伝えていた。 その中で一つ、違和感のある表現があった。「津波で思い出が、全部流されてしまった」  もちろん文脈から、意味はすぐにわかった。 アルバムの写真も、記念の品も、大切な人からいただいたプレゼ...
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<前倒し受給>年金は何歳からもらうべきか

国民年金とか厚生年金とかいうものは、65歳から受給するのがモデルケースである。 だが実際には希望して申請すれば、前倒しして受け取る(繰り上げ支給)ことも可能だ。 最短では60歳から、もらうこともできる。  ラッキー、と思ってはいけない。早め...
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「実名公表」って何?(2)

(話は前回から続く)      *  コロナ禍のときに、こんなことがあった。 特措法に基づき、知事が施設などに休業要請を行う。 要請はあくまで協力のお願いであって、強制力(罰則)はない。その代わり、従わない施設については「店名の公表」を行う...
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「実名公表」って何?(1)

中学生の男女3人組が、男子大学生に美人局つつもたせをしかけた。  ビルの屋上でボコボコにされた大学生が、逃げようとして転落死した。――      *  「子供たち」の凶悪犯罪が報じられるたびに、「少年法」がやり玉に上がる。  13歳以下であ...
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続・「邪馬台国=日本」という錯覚

(話は前回から続く)      *         「鬼道を事とし、能く衆を惑はす」( 魏志倭人伝) つまりは卑弥呼は占いを行うことで、人心を操ったという。  卑弥呼は政治の人物ではない。神に仕える、巫女(ふじょ)のような存在であった。 横...
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「邪馬台国=日本」という錯覚

邪馬台国は、一体どこにあったのか。  その議論は専門家だけではない、しろうとの古代史マニアのロマンをも、大いに掻き立てている。  だがしかし――      *  「邪馬台国」が、現在我々の思い描く「日本」と重なる国で、卑弥呼がそこを統治する...
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包茎クンが、たまにはちょっと強がってみる

昔、理科の授業で、植物の分類を習ったよね。「裸子植物」と「被子植物」というのがあった。(注) 「裸子」は種子のもととなる胚珠が、むき出し(裸)になっている。「被子」は胚珠が、果実のもとになる子房に覆われ(被)、守られている。 前者が種を作る...