jiisans

ジーサン万歳!

いやはや、なんとも気持ちがいい、老人讃歌でした。


モーガン・フリーマンが出演していた『ラスト・ベガス』も、人生の黄昏を謳歌するジーサンたちを、ハリウッドのベテラン俳優陣が演じていた、痛快なお祭り映画でしたが、今作もまた、モーガン・フリーマン、マイケル・ケイン、アラン・アーキンという名優たちが、老体にムチ打ちながら華麗に強盗計画を実行してみせるという、痛快な娯楽映画でした。

大作映画ではないので、決して派手ではないのですが、丁寧に作られていて、96分という上映時間がちょうどいい、愛しい良作という感じ。



長年勤めていた工場が買収され、新興国ベトナムに移ることになり、失業し、当てにしていた年金を止められてしまった。

おまけに愛する娘はシングルマザーで…という、マイケル・ケインの設定には、トランプ政権を誕生させた、アメリカのブルーカラーの現実、不景気が反映されているのかな、と感じました。


銀行強盗ものならではの計画準備のワクワク、どんでん返しはもちろん爽快ですが、仲良しジーサンズの友情、バーサンとの恋愛、老いた身体への不安、ジーサンズそんな計画で大丈夫かよというハラハラ。

これだから年寄りはと馬鹿にされる屈辱、年の功とプライド、親切にされる嬉しさなどなど、ドラマ部分も楽しめました。

子世代や孫世代へのメッセージが詰まっているあたりも見ごたえがありました。


『バック・トゥ・ザ・フューチャー』で有名なクリストファー・ロイドが出演していて、すっかりおじいちゃんになっていて、びっくり。