【審査通過確率をUP】日本政策金融公庫から融資を受けるための申込手順と必要書類

日本政策金融公庫は、新規開業者や、開業後間もない方、そして、小規模事業主などに大変重要な公的融資機関です。民間銀行では、事業性資金の融資が難しい経営者や、事業主でも積極的に融資してくれるのが特徴です。

 

しかし、公的金融機関と言っても、全ての借入申込に対して融資してくれる訳ではありません。日本政策金融公庫の融資承認率は50%程度とも言われています。確実に日本政策金融公庫から融資を得るためには、申込手順や必要書類をおさえて、しっかりと対応する必要があります。

 

日本政策金融公庫から融資を受けるための申込手順と必要書類について説明します。

 

 

融資制度を確認する

日本政策金融公庫から融資を受けるために必要な第一段階は「融資制度」を確認することです。日本政策金融公庫には、通常の融資(普通貸付)に加えて、政策を反映した特別な融資制度が用意されています。

 

日本政策金融公庫の特別に用意された融資制度は、政府の中小企業支援や、開業支援の方針を反映した融資制度であり、基準を満たす方であれば、融資審査に通過して資金調達しやすいのが特徴です。

 

そのため、日本政策金融公庫から融資を受ける際には、ご自身にあった融資制度が無いかを確認し、可能性の高い融資制度を活用する必要があります。以下は、日本政策金融公庫の融資制度の一例となります。

<融資制度一例>

・創業、開業時に利用できる「新創業融資制度」

・女性や若者、シニアの起業を促進する「女性・若者/シニア起業家支援資金」

・事業承継に利用できる「事業承継・集約・活性化支援資金」

・廃業歴のある方が事業を始める際に利用できる「再挑戦支援資金」

・商工会議所の経営指導を受けた方が利用できる「マル経融資」

こういった融資制度の場合、重要なのは「該当する融資制度の有無/融資制度が求める基準を満たすこと」と、そのために必要な「申込必要書類を確実に準備する」ことです。

 

日本政策金融公庫から融資を受けるために必要な申込手順の第一段階は、ご自身にあった融資制度がないかをしっかりと確認するようにしましょう。

 

申込に必要な書類

日本政策金融公庫のどの融資制度に申込するとしても、比較的近い書類が必要となります。そのため、どういった書類が必要になるのか、そして、それぞれの提出書類のポイントを押さえておいた方が良いでしょう。

 

借入申込書

借入申込書は、どの融資制度に申込するとしても必ず必要な提出書類です。借入申込書は、日本政策金融公庫に対して、申込する希望内容を伝えるための書類となります。申込内容(希望金額、借入期間、資金使途など)や、申込人となる中小企業、個人事業主の概要を記載する資料となります。

 

借入申込書は、必要最小限の内容を記載するフォーマットですので、必要に応じて補足資料を添付するのが良いでしょう。例えば、会社概要や、サービス内容など、借入申込書に記載する内容で不十分であれば、「会社案内」や、商品のパンフレット、別途作成する説明資料を添付すると効果が高まります。

 

最低限の書類を提出すれば良い訳でなく、日本政策金融公庫に対して、必要な情報を十分に理解してもらうことを意識しておきましょう。なお、借入申込書のフォーマットは、日本政策金融公庫のホームページ上からダウンロードが可能です。

 

企業概要書

日本政策金融公庫に初めて借入申込する場合には、「企業概要書」の作成が必要です。

 

企業概要書に記入する内容は、実際の企業名や、住所、業種など、事実を記載するものであって、作り込む必要や工夫は特に必要ありません。企業概要書のフォーマットも、日本政策金融公庫のホームページからダウンロ―ン可能です。

 

確定申告書・決算書

既に確定申告を迎えている中小企業経営者や、個人事業主の場合、確定申告書の提出が必要です。確定申告書を提出する場合、決算書(損益計算書、貸借対照表)だけでなく、確定申告書別表、勘定科目明細などの付属資料を全て提出する必要があります。

 

また、数期の確定申告を終えている場合には、確定申告書は2期分の提出が必要になります。まだ、開業から2期目の申告を迎えていない方の場合は、その時点であるだけの申告書を提出すれば問題ありません。

 

なお、1期目の申告を迎えておらず、「確定した決算書・確定申告書が無い方」の借入申込も可能です。その場合は、後述する事業計画書を提出する必要があります。

 

試算表を提出

確定申告を行っていないが事業自体は開業している場合や、直前の確定申告から3ヶ月以上経過している場合、試算表を提出する必要があります。試算表は、使用されている会計ソフトなどからアウトプットできる試算表を提出すれば問題ないでしょう。

 

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創業計画書

新創業融資制度など、開業資金の借入を申込する場合、「創業計画書」の提出が必要になります。開業資金申込をする方の場合、確定申告を迎えておらず、確定申告書や、確定決算書がないこともあります。

 

そういった場合に、決算書に変わる資料として「創業計画書」の提出が必要です。創業計画書は、日本政策金融公庫の融資審査に大きく影響する重要な書類ですので、しっかりと作成する必要があります。

 

創業計画書の作成に関しては、以下の関連記事を参考に作成いただくのが良いでしょう。

 

<関連記事:創業計画書の作成方法>

【日本政策金融公庫】創業融資審査に通過するための「創業計画書」作成のポイント

 

 

資金使途確認資料

設備資金の借入申込をする場合には、「借入申込金額」の妥当性を証明するための資料が必要となります。

例えば、設備購入にあたっての見積書や、契約書などが資金使途確認資料に該当します。

設備資金の借入申込を行うなら、事前に見積もり書を所得したうえで借入申込する必要ありますので、注意が必要です。

 

そのため、作成するのが特別難しいわけではないでしょう。

なお、添付書類を付けたうえで提出することに問題はありませんので、事業で使用している会社案内などがあるなら、添付して提出するのが良いでしょう。

 

 

履歴事項全部証明書・登記簿謄本

「中小企業」などの法人で日本政策金融公庫への借入申込するにあたっては、履歴事項全部証明書/法人登記簿謄本の提出が必要です。

履歴事項全部証明書は、法人企業にとって「本人確認資料」に相当するほか、法人企業の名称、所在地、役員などに関する証拠資料となります。

 

履歴事項全部証明書/登記簿謄本は、法務局で所得することができ、法務局で取得後の有効期限は3ヶ月となります。そのため、借入申込する前に取得した、新しいものを提出するようにしましょう。

 

 

融資申込の流れ・手順

日本政策金融公庫に融資申込する場合の流れや、手順は、通常の銀行融資を相談する場合と似ています。過去に、銀行に融資相談されたことのある方なら、それほど難しいものではないでしょう。

 

日本政策金融公庫への申込の流れは以下のようになります。

①相談

②正式申込

③面談/質問事項の確認など

④審査/審査回答

⑤契約

⑥融資実行

 

 

公庫への相談/申込

日本政策金融公庫に対して借入申込する場合、最初は支店に行き、相談するところから始まります。

 

最初の相談は特別な書類なく行うこともできますが、以下のような書類を準備したうえで相談することで手続きがスムーズに進むことになります。

<あった方が良い書類>

・会社案内/パンフレットなど

・決算書/試算表

・事業計画書

・見積もり書

日本政策金融公庫に対する借入申込にあたっては、相談から借入申込まで、公庫の担当者と相談しながら書類を準備していくことになります。

申込人が書類を準備、作成することが大前提ですが、内容に不十分な点があれば、公庫担当者の意見を確認しながら、修正していくことになります。

 

 

公庫との面談

必要書類を準備/提出したうえで借入申込すると、その後面談を行うことになります。

公庫担当者との面談では、提出した資料の内容に関して、口頭で説明を行うほか、公庫担当者から疑問点に関する質問を受けることになります。

 

面談時には以下のような点をしっかりと説明できるように準備しておく必要があります。

<面談時のポイント>

・会社(個人事業主)の事業内容

・資金使途

・(設備投資の場合)投資による効果

・経営計画/返済計画

・計画の実現可能性

面談時には、公庫担当者から質問を受けることもあります。その場で可能な限り回答することになりますが、確認を要するものや、追加で説明資料を提出した方が良いものなどは、一旦保留したうえで、後日追加資料を提出すれば良いでしょう。

 

 

審査/審査回答

日本政策金融公庫に対して、必要資料を提出し、面談を行うと、それらの内容をもとに審査が行われます。

審査段階で追加の質問や、資料の提出を求められることもありますので、随時対応する必要があります。そのうえで、審査に通過すると、日本政策金融公庫から書面にて審査結果が送られてきます。

 

日本政策金融公庫への申込から、審査回答までには、12ヶ月程度の時間がかかることもあります。時間的な余裕は十分に持って、相談する必要があります。

 

 

まとめ

日本政策金融公庫に借入申込する場合の流れ/手順と、必要書類について説明しました。

日本政策金融公庫の融資制度は、うまく活用すれば、中小企業や個人事業主の心強い資金調達手段となります。

 

しかし、日本政策金融公庫であっても100%融資してもらえる訳でなく、融資審査に通過するために十分な準備・対応が必要です。

 

こちらでご説明した申込の流れ/手順や、必要書類のポイントを押さえて、対応する必要があります。

 

 

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